ラズパイ4はブートできなかったり、画面が映らなかったり、故障が多い
ラズパイ4は、2019年11月26日に日本でも発売になって、2020年5月28日には、英国ラズベリーパイ財団より8GB版発売のアナウンスがあり、私も8GB版を購入いたしました。
しかしながら、これが初期不良で速攻、故障交換になりました。そうなる前に、4GB版を12月に買っていたんですが、こちらも1か月は普通に使っていたんですが、同様症状で、使えないので、ころがしてました。こちらも「何でですかね?」と販売元にメール問合せしたら、同じく交換して頂けました。
実は、同時期にラズパイ3Bも購入していたのですが、こちらも少し使っていたら、同様の症状で今、ころがしています。でも、こっちは変な通販で買ったので、あきらめています。
とどうもラズパイは最近、故障が多い気がします。でも、ラズパイメインで活動しているNPOに1年ぐらい前に見に行ったのですが、「全然こわれないよ!」と言っていたので、基本はこわれないものだと思います。
当初、ラズパイ4には、特定の電源をつなぐと起動しないという不具合がありました。USB Type-Cのケーブルには、「eMaker」というチップ搭載義務があったのが、そのタイプのケーブルを使うと起動しなかったみたいです。これは、日本発売のラズパイ4ではファームウエアの修正によって、解決されているそうです。
また、初期版では、USB3.0コントローラのVL805やメモリ制御する部分の発熱がすごいと言われ、実際、手で触ると熱くて、CPU動作周波数をさげる「スロットリング」が働いていると画面表示される赤い温度計(線香花火にも見える?)が大変良く出てきていました。
こちらの対応で、ファン付きヒートシンク型ケースを買って、今、ラズパイ4の3台に付けています。
(ラズパイ3は貼り付ける、ヒートシンクで大丈夫だが、ラズパイ4は、いると思う)
ラズパイ4が起動しなくなったときに確認すること
アップデート中に電源が落ちるなどして、EEPROMの書き込みが不完全に終わり、ブートコードが破壊される危険がある
●対応方法
ラズパイ4で、ブート方法が変更になり、ブートコードやVL705の制御PGを格納するEEPROMが追加になっています。このファームウエアを修復します。
ラズパイ公式のDownloadページ(https://www.raspberrypi.org/downloads/)にある「Download the bootloader.」のリンクから、「rpi-boot-eeprom-recovery-」で始まるZIPファイルを入手し、(私がダウンロードしたのは、rpi-boot-eeprom-recovery-2020-04-16-vl805-000137ad.zip でした)これを展開したファイルをFATフォーマット済みMicroSDカードにコピーします。これをラズパイ4に挿して、電源をON。10秒ほどでファームウエアの更新が終わるそうです。ただし、私は、この方法で復旧したことはないんですけどね。
※ 2021.05.19 久しぶりにラズパイ4が不調だったため、bootloader をダウンロードしようとしたら、公式HPが変わっていた。
https://www.raspberrypi.org/documentation/hardware/raspberrypi/booteeprom.md に説明があるが、
以下のイメージでEEPROMを修復した。
ラズパイ公式HPで (https://www.raspberrypi.org/software/) Raspberry Pi Imager をダウンロード |
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ダウンロード時に、媒体は「imager_1.6.1.exe」 これを展開して、「Raspberry Pi Imager」 を起動し、「CHOOSE OS」をクリック |
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「Misc utility Images」をクリック | |
「SD Card Boot」をクリック (SD Cardが推奨されている) |
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「SDHC CARD」をクリックし、 EEPROMを書き込むSDをドライブにセットこれを選択し、「WRITE」をクリック |
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書き込み確認に「YES」をクリック
できたSDをラズパイ4に挿して、電源をON。 10秒ほどでファームウエアの更新が終わる。 (らしい) |
画面がディスプレイに映らない
まず、ラズパイ用のOS、Rasbian(いつのまにか、「Raspberry Pi OS」に名前が変更されていた)は、最新のBusterでなくては、ディスプレイは映りません。これで1日つぶした記憶があります。
さらに、ラズパイ4にはHDMI端子が2つ(ポート0/ポート1)付いていますが、ディスプレイを1台のみ接続する場合、HDMIポート1にケーブルを付けると表示されないことがあるそうです。1台だけのときは、左側のHDMIポート0に接続します。
また、ディスプレイの相性もあるようです。(これはググっていると良く見かける)
別のディスプレイがあるならば、一度変えてみるのも手かも。
これを踏まえた上で、ディスプレイが表示可能な映像信号の仕様を接続機器に通知する機能・EDIDに問題があって、ラズパイが正しく映像信号を出力できない現象があるそうです。上記チェックで映らないならば、以下をやってみます。
●対応方法1
EDIDに問題がある場合、VESA DMT仕様を強制するとうまく表示されることがある。
(以下対応は、全てMicroSDカードにある、config.txtを変更することで実施します)
(config.txtは、windowsパソコン上のサクラエディタやTeraPadで修正可能)
以下を修正
hdmi_force_hotplug=1 hdmi_group=1
その上で、ラズパイにMicroSDを装着して、電源をON。
●対応方法2
EDIDを無視する。同じくconfig.txtについて、以下を修正
hdmi_ignore_edid=0xa5000080 hdmi_mode=82
●対応方法3
セーフモードにする。同じくconfig.txtについて、以下を修正
hdmi_safe = 1
以上の3つを順番に実施してみて、最初、赤ランプが点灯し、その後で、緑ランプが点滅し、MicroSDカードをリードしている風であれば、そのうち、ディスプレイにラズパイマーク4つが現れるでしょう。
で私の場合は、いずれも、赤ランプが点灯のみで、緑は消灯の状態でした。
ブートができないので、画面も表示されず、なにもできない状況でした。
私はラズパイを、ケイエスワイ / KSY で大体、購入していますが、以上の結果を検証結果として添付して、「どうすれば良いでしょうか?」と問い合わせしてみましたが、対応メールの方が、「こちらでも初期不良品と判断しました。交換品を送りますから、不良機器を送ってください」とのことで交換していただけました。
また、ついでで、ころがしていたラズパイ3B(こちらは1か月ぐらい使用していたが、突然、画面表示できなくなった!ラズパイ4と同じ症状だった)についても、復活できる方法がないかを問い合わせるつもりで聞いてみたところ、こちらも交換していただけました。
良心的な対応をしていただけました!!!
ここまでやってダメならば交換してくれることもあると思いますよ!!!
それから、追加で思い出しましたが、ラズパイの場合には、搭載されたハードウェアの制御様式を記述したデバイスツリーというものがあります。デバイスツリーによって、単一のカーネルで多くのハードウェア構成をサポートし、明示的にカーネルモジュールをロードして、カーネルが起動されるとのことです。
ここで、USB経由のデバイス接続やWifiの強度などを調べたときに分かったのですが、たとえばラズパイ3でも、ラズパイ3Aとラズパイ3Bでは、ハード的には違いがあって、ラズパイ3AはどちらかというとラズパイZEROに近いハード構成だと分かりました。
ということで、たとえばラズパイ3B用で、ラズパイ3BにMicroSD装着して、ダウンロードしたRasbian媒体からインストールしたものを、ラズパイ4Bに使いまわすというのは、問題を起こす可能性が強いのではないかということです。
そういえば、新しく購入したラズパイ4を使いだしてすぐに、ラズパイ4もラズパイ3も故障しましたが、その辺を意識して使ってはいなかったような・・・
さらに、2021.05.19 余談を追記
「余談1」
上記のEEPROM修復をしたが、またしても原因はべつにあった!!
純正のラズパイ用HDMI変換ケーブルを使っていたのだが、これが不良であった。
通販で買った別のHDMI変換ケーブル(安めの製品)で接続したら、何事もなかったように映った!!
「余談2」
ラズパイ3ではディスプレイに表示できなくても、OS自体は立ち上がって、SSH接続できればなんとか作業できるが、ラズパイ4では、ディスプレイに表示できなければOS自体が立ち上がらない。これがやっかい!!
「余談3」
自宅で使っている古めのディスプレイは、ラズパイ3では問題なく表示できるが、ラズパイ4ではなぜだか表示できない。
ディスプレイとの相性もある。
「余談4」
HDMI出力を複数のディスプレイに分岐するHDMI切替器(私が購入したのは、GANA 4Kx2K)をラズパイ3では問題なく表示可能だが、ラズパイ4では表示できない。
なんかラズパイ4のディスプレイ表示は難しい!!